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- 2020.03.16 Monday
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皆さん、こんにちは、
エモ親方です。
昨日、東京からいつも大変お世話になっている仕入れ先の社長がお見えになりました。
大変久しぶりという事もあり、夜は一杯、天の美禄を交わしに街へ、、、、
色々な雑談や笑い話、懐かしい人々の進退などの話を交わしながら、会話はいつしか、カーオーディオコンテストのあるべき姿というテーマへ。
ここで私は、以前から、それもずっとずっと以前から考えていた、カーオーディオコンテストへの疑問と、私の想うあるべき姿というものを、初めて他者にお話ししました。
これを思うようになったのは、私がパイオニアカーサウンドコンテスト(パイコン)で初めて優勝したころ。
もうかれこれ10年前になりますか。
そもそも、カーオーディオを含むオーディオ機器は、音楽や音を楽しむための装置であって、その目的は人を心地よくすること、感動させることに他なりません。
人の心を感動させる、それ即ち芸術です。
つまり、オーディオは音楽という芸術を再生する装置でありながら、その在り方(音質)によって、音楽の芸術性が左右されるというもの、つまり、オーディオその物も、芸術の一端を担っているという事になります。
当然ながら、人による解釈の違いは大きいし、好悪の差異も大きい。
私のカーオーディオコンテストに対する疑問は、
このように、解釈、好悪の違いが大きなものに対して、絶対的な順位を付けることへの疑問でした。
コンテストそのものを否定するわけではありません。寧ろもっともっとやるべきだと思っております。
ただし、1位からビリまで、絶対的な順位をつけるには、オーディオというものはあまりにも曖昧すぎる。個人の受け取り方の差異が大きすぎると思っているわけです。
では、私が思う、カーオーディオコンペのあるべき姿とは何なのか、
それは、コンテストではなく、コンクールである。
と思っております。
オーディオと同じように、芸術性を持ち、解釈の違いが大きいものとして、視覚や味覚の評価があります。
同じ音楽で言えば、高校の吹奏楽部で毎年行われる、「全国高等学校吹奏楽コンクール」
楽器メーカーなどが主催する「音楽コンクール」
写真などは、写真雑誌で毎号行われる「読者投稿によるコンクール」
味覚の世界では、皆さん良くご存知の「モンドセレクション」、
ヨーロッパなどでは、無数のワインコンクールが開催されます。
これらは皆、絶対的な順位をつけるのではなく、一定の水準を満たしている作品に対し、金賞、銀賞、銅賞、
或は、優秀賞、秀作、佳作、などと言った基準で評価します。
要するに、金賞に値する水準を満たしていれば、例えば、参加30人の大会なら、半分の15人が金賞であっても構わないわけです。
また、レベルの低い大会であれば、”金賞、該当者なし”であっても良い訳です。
審査は無論、審査員の合議で決めていきます。
カーオーディオも、コンテストではなく、このようなコンクーという形態をとる方が、その性質上、実は合っているのではないかというのが、私の見解です。
コンクールの根幹は、絶対的な順位を無理やりにでもつけるものではなく、優秀な作品は須らく優秀であると平等に認める所にあります。
コンテストではなく、コンクールにすることの良さは、たくさんあると思います。
以下は、私が考えうるコンクールのメリットです。
〇エントラント(参加者)が仲良くなれる。
絶対的な順位をつけるため、カーオーディオコンテストの参加者の間には、ギスギスした空気が漂います。他者の事を「ボロカス」に悪く言う場面も何度も目にしています。
それもそのはず、順位が一つ違えば、上下関係が決まってしまうからです。また、1位と2位の間には、感覚的に大きな隔たりがあります。1位の栄誉と2位の栄誉には雲泥の差があるのです。しかし、1イベントの1クラスで、たった一人しか1位を捕れません。
コンクールになれば、金賞は複数の者が受賞する可能性があります。
金賞の人たちは、すべて平等に認められた者たちであり、そこにヒエラルキーは発生しません。従って、自分より上位の相手を悪く言う必要もありません。
また、惜しくも銀賞、銅賞だった人たちも、一人ではない場合もあります。「一緒に金賞を目指そう」という仲間意識も芽生えます。
〇これまでコンペに参加しなかった人たちが参加しやすくなる。
コンペに参加する人の側からではなく、コンペに参加したくない人の視点から考える必要があると思います。
コンペを避ける人たちが、自分のカーオーディオを評価してほしくないと考えているケースは少なく、寧ろ「評価してほしい」と思ってはいるものの、「恥をかきたくない」とか「ボロカスに言われたらどうしよう」などと言った怖れを見てしまうため、参加を躊躇する人が意外に多いのではないかと思います。その証拠に、順位をつけないサウンドクリニックの場合、驚くほど多くの人たちが参加してきます。
絶対的順位ではなく、優劣によるカテゴリー分けをするのがコンクールですから、栄光によくするのも、恥をかくのも、一人ではありません。ここに心理的負担の軽減があります。
〇副賞はトロフィーではなく、メダルとステッカーの方が良い。
トロフィーのように、家に飾っておくものよりも、車に飾れる賞状こそ、エントラントさんは嬉しいのではないかと思います。